ワイマールの鴨のつがい
2011-06-20


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写真はドイツの世界遺産都市・ワイマールのイルム川の鴨である 見ているとずっと一緒である 仲が良さそうに見える 鴨の「オシドリ夫婦」である しかしこの表現も何かおかしい

 表現自体が矛盾しているおかしな表現も多い 「鷲鼻の豚」とか「犬の猫なで声」などは明らかにおかしいし、ペットとして一緒に生活する猿と犬は「犬猿の仲」ではない

 大体オシドリは毎年相手を変えるという 毎年相手が変わるのは「浮気」か「プレイボーイ」か「プレイガール」である そういう「節操のない鳥」を道徳的模範として扱うのはまたおかしい

 「おかしい」といえば鳩もそうだ 鳩は「平和の象徴(シンボル)」としてよく用いられる しかし鳩は実際は残酷でつつきあって相手がダウンするまで攻撃するという こういうどこかの国みたいな鳥をいやしくも「平和」を現す概念として使用するのはやはりおかしい

 さて鴨の話である その鴨は首に「夫」「妻」とカードをぶら下げていないのだから、夫婦ではないカモしれない 人間(私)が勝手に決めつけている これもおかしい

 ひょっとしてこういうことかもしれない 
「ぼ、ぼ、ぼくと結婚を前提に付き合ってください」
「だめ、私はカレシがいるの そんな気にはならないわ」
「そういうこといわないで ボクはまじめに話しているんです・・」

 またはこうかもしれない
「ね、ね、イイじゃないか 一回くらい付き合ってくれても 君が好きなんだ」
「どうしょうかしら・・・」
「きっと楽しいデートにするからさ」

 本当のところは鴨に訊いて見なければ分からない そういう想像を勝手に決めつける人間もずいぶん勝手である
[ショート・ショート]

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