「ここは日本じゃぁねぇ」ニセコスキーエリア@
2013-02-20


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二十年以上前からほぼ毎年、北海道・ニセコスキー場に行っている そのくらいの長いスパンで見ると変化がよく分かる 最初の頃はあたかも「スキーブーム」の時代で、客のほとんどが日本人で、外国人はほとんど見かけなかった ブームの真っ直中のため宿の予約も取りにくかったが、リーズナブルな値段の「スキー民宿」もたくさんあった

 それが十年くらい前からであろうか、スキーブームが去ってしばらくして入れ替わるように外国人、特にオーストラリア人が増えてきた オーストラリア人の不動産屋、オーストラリア人経営のレストラン、ホテルが次々とできた 反対に日本人経営の安いスキー宿が後継者も居ないこともあってつぶれていった 私も使ったことがある宿がある年にはなくなって更地になっていた

 オーストラリアは南半球、季節は日本と反対の真夏真っ盛りである 「真夏にスキー」が出来るメリットは大きい しかもニセコは彼の地のスキー場よりはるかに雪質がよい そしてそれが喧伝されてきた また最近はずっとオーストラリアドルが強いままである そしてカンタス航空傘下のLCC(格安航空)ジェットスターが飛ぶようになった つまり若者でも気楽にやって来られるのだ しかも「食い物」は美味いし治安は大変良いのも魅力である

 さてその間にも韓国人、台湾人、香港人、中国本土人などが増えいった  しかし流石に今年は尖閣諸島問題で中国系が減っていた それでも以前私が使ったペンションの奥には立派なお屋敷風別荘が出来ていて、訊くと中国人弁護士所有だという また今年泊まった昆布温泉のホテル上方の大きなマンションは中国人が買ったという 毎夕そこの「住人」が温泉に入りに来る

 また以前、「東山コース」といわれた「ニセコヴィレッジ・コース」の旧プリンスホテルは今では「ヒルトンホテル」となり、一部は中国系資本が買ってすでに久しい ヒラフのベースである地区の看板の半分は英語である アフタースキーには外国の町の雰囲気になる

 こういう状況なので、ゲレンデは場所によって(特にヒラフ、花園コース)はスキーヤー、ボーダーの7〜8割が外国人である しかもオーストラリア人が圧倒的である 特にヒラフのゴンドラ乗り場では、時として日本人の姿が見えないこともある そしてオーストラリア訛りの英語があちこちから飛び交う

 8人乗りのこのゴンドラは客の6人がオーストラリア人ボーダーで1〜2人が日本人ということも日常茶飯事である 「運悪く」乗り合わせた日本人は大きな声の英語に取り囲まれ、かといって話も出来ず、下を向いたまま辛抱の6分間を過ごすことになる ゴンドラが着いてやっと板をはいた日本人のヤング・ボーダーがいみじくもこう言って下りていった 「あ〜、ここは日本じゃぁねぇ〜!」
[ドキュメンタリー]
[雑記メモ]

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