選別化がすすむ日本のスキー場@(取り残されたスキー場2)
2008-03-06


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昨日、「取り残されたか?中国地方の老舗スキー場、大山」で書いたことの続きを書いてみます 当ブログの親HPをすでに見てくださっている方は、世界各地のスキー場の写真を目にされたことでしょう あちこちのスキー場を巡っていると、いろんなことに気づくのです

 世界と日本のスキー場を比較する場合、「遅れたスキー場」を引き合いに出すとよく分かります ただ昨日少し書いたように「進んだスキー場」があることも先にお断りしておきます

 さて大山に戻ります 「駐車場が有料」というのは、関西方面ではふつうです また「平日のみ無料」というスキー場も多いのです だからこれは大山だけの問題ではありません 土地の所有権や生活権とも関わってきますので、難しい問題です しかし中部や他の地方では「広い駐車場がずっと無料」ということを考えると、客の立場からは納得がいきません 

 たしかに先述の地域は「過当競争」にさらされており、「自分のところだけが駐車料を取る」ことは、即客の減少につながるからです しかし反面、四国九州のスキーヤーやボーダーは長い時間運転し、高い高速料金や高いガソリンを使ってまではるばるやってきているのです

 つぎに、「コースの設計が古い」ことですが、もうこれは仕方がありません 直しようがなくお金もないからです さらに大山は「国立公園内」という制約があります 同じ中国地方でも新しい設計のスキー場には比較的客が来ています 若い人たちが好むような「おしゃれな」作り方をしているのです

 付け加えて、そこらのスキー場は高速や国道からのアクセスも良くて、マイカー族は来やすくなっています 大山の場合はいつも通っていた桝水からスキー場へ抜けるルートが「積雪のため閉鎖」になっていました しかし高速出口からその場所までの5kmほどの道中に「目に付く看板や表示」はありませんでした おかげで大回りをして時間をロスしてしまいました スキー場と地元も連携もないようです もう地元にとっても、スキー場は存在感がなくなったのかもしれません

 「リフト券が高い」問題はこういうことです 信州でも5000円前後のスキー場はたくさんあります 有名なスキー場は大体そうです しかしその場合でも、リフト料金の中に1000円のランチ(補助)券が含まれています そうでなくても高いので、「スキー場の昼飯」が安くなるのは魅力的です 「リフト券がICでなくまだ紙製」というのは、あまり実害はないのですが、イメージ的に古くさいイメージがします たった一つのメリットは「IC保証料金(通常千円)が不要」ということでしょう

 「時代に合わせた経営の工夫がない」とか「客やリピーターの意見が採り入れられない」問題は一口で言うと「経営体質が古い」と言うことで、ちょうど「同族経営のワンマン会社」のような物です 「シーズン券」を持っている指導員の意見さえ受け容れられないのです 風通しが良くならない限り、何も変わらないでしょう また時流や客のニーズを敏感に取り入れるには、経営側の「頭の柔軟さと発想の転換」がいるのですが、端で見ている限り変わる兆しはありません

 こういう経営側の姿勢に関連して、コースのリフトで働く人たちの「従業員教育」にも大いに問題があります すでに書いたように、私も久しぶりの大山スキー場だったので、一番下の連絡リフトの係りに「リフト券売り場はどこですか?」と訊きました 彼は鼻毛を抜きながら、黙って向こうの建物を指さしました 世界各地でこんな係り員は初めてで、「新鮮な驚き」がありました 他を見てもほとんどの係員がアルバイトで、ここへの愛着心もあまりないようです


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